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建設業とは?許可の種類・申請条件から経営改善まで中小企業向けに徹底解説

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「うちの会社も、そろそろ建設業許可が必要かな…」

「500万円以上の工事を取りたいけど、何から手をつければいい?」

建設業許可の取得や更新は、事業拡大を目指す中小建設会社の経営者・管理者にとって、避けては通れない大きな壁です。書類の多さ・要件の複雑さ・法改正への対応と、悩みは尽きません。

この記事では、建設業の基本構造から許可申請の具体的なステップ、さらに担い手確保や労働安全・経営改善に役立つ情報まで、体系的にわかりやすく解説します。

「自社に必要な許可は何か」「今すぐ動けること」が、この記事を読み終えるころには明確になっているはずです。

 


1. 建設業の基礎知識

 

そもそも「建設業」とは何か

建設業とは、元請・下請を問わず、建設工事の完成を請け負う営業のことを指します。「家を建てること」だけではなく、道路・橋梁などの土木工事から、電気配線・内装仕上げ・水道施設工事まで、私たちの暮らしを支える幅広い分野が含まれます。

建設業の大きな特徴は「受注生産」であること。発注者から注文を受けてはじめて工事が動くため、品質のばらつきが生じやすく、また重層的な下請構造になりがちです。そのため建設産業では、発注者保護と適正施工を目的とした厳しいルール(建設業法)が定められています。

 

建設工事の種類:一式工事と専門工事

建設工事は大きく「一式工事(2業種)」と「専門工事(27業種)」の29業種に分類されます。

分類 業種数 主な内容
一式工事 2業種 土木一式工事(ダム・橋梁・トンネルなど)、建築一式工事(住宅新築・ビル建設など)
専門工事 27業種 大工工事・左官工事・電気工事・管工事・塗装工事・防水工事・解体工事 など

【よくある勘違い】

「建築一式工事」の許可を持っていれば、大工工事や左官工事も自由にできると思っていませんか?

実は、専門工事を単独で請け負う場合は、別途その専門工事の許可が必要です。

「一式工事の許可=何でもできる」ではないので注意しましょう。

 

建設業法が求めること

建設業法は、次の3つを目的としています。

  1. 建設業者の資質向上:許可制にすることで、信頼ある業者のみが事業を行えるようにする
  2. 請負契約の適正化:不当な契約・不払いを防ぎ、対等な取引を守る
  3. 適切な施工の確保:手抜き工事を防止し、公共の安全を守る

「法律を守ること=会社を守ること」です。法令遵守は経営リスクの最小化に直結します。

 


2. 建設業許可の種類と分類

 

許可が必要な工事の金額基準

「軽微な建設工事」に該当しない限り、許可の取得が必要です。軽微な工事の範囲は以下のとおりです。

工事の種類 許可が不要な範囲(軽微な工事)
建築一式工事 請負代金が1,500万円未満(税込)、または延べ面積150㎡未満の木造住宅
上記以外の工事(専門工事など) 請負代金が500万円未満(税込)

 

つまり、税込500万円以上の専門工事を受注するなら、建設業許可は必須。また、金額に関わらず許可取得業者しか取引しない元請会社も増えていることを考えると、事業規模を問わず取得を検討すべきといえます。

 

許可区分①:大臣許可 vs 知事許可

区分 対象
国土交通大臣許可 2つ以上の都道府県に営業所を持つ場合
都道府県知事許可 1つの都道府県内のみに営業所を持つ場合

 

多くの中小建設会社は、まず知事許可を取得することになります。

 

許可区分②:一般建設業 vs 特定建設業

区分 対象
特定建設業 元請として受注し、下請への発注総額が4,500万円以上(建築一式は7,000万円以上)の場合
一般建設業 上記以外のすべての場合

 

下請に多額の工事を発注する元請業者は、より厳しい財務要件が課される「特定建設業」の許可が必要になります。

 


3. 許可取得の5つの要件

許可を取得するには、以下の5つの要件をすべて満たさなければなりません。1つでも欠けると申請できないため、まず「自社が今の時点でクリアできているか」を確認することが重要です。

 

① 経営業務の管理責任者(経管)

建設業の経営経験が一定期間ある人が、役員として在籍していること。

例)「取締役として建設業を5年以上営んだ経験がある人」など。

 

② 専任技術者(専技)

各営業所に、国家資格または実務経験を持つ技術者を専任で配置すること。

施工管理技士(1級・2級)、建築士、電気工事士などの資格が対象。資格がない場合は10年以上の実務経験で代替できる場合もあります。

 

③ 誠実性

過去に不正・不誠実な行為がないこと。請負契約に関して詐欺・横領・背任などがないことが条件です。

 

④ 財産的基礎

  • 一般建設業:自己資本500万円以上、または500万円以上の資金調達能力があること
  • 特定建設業:欠損比率や流動比率など、より厳格な財務基準あり

⑤ 欠格要件に非該当

暴力団関係者でないこと、破産者でないこと、過去に許可取消を受けていないことなどが条件です。

【チェックポイント】

最も多いつまずきが「①経管と②専技を兼任できる人材が社内にいない」というケースです。

申請前に、役員・従業員の資格・経歴を一覧化しておくことが第一歩です。

 

 


4. 申請書類と手続きの流れ

 

主な申請書類一覧

申請書類は多岐にわたります。事前に一覧を把握し、取得に時間がかかるものから準備を始めましょう。

書類の種類 内容・注意点
建設業許可申請書(様式第一号) 申請書の本体
専任技術者証明書 資格証・実務経験証明書を添付
工事経歴書 直近1年分の工事実績を記入
財務諸表(建設業法様式) 決算書を建設業法の書式に組み替える必要あり
身分証明書・登記されていないことの証明書 役員全員分が必要(役所で取得)
社会保険加入証明書類 健康保険・厚生年金・雇用保険の加入が必須条件

 

社会保険の未加入は今や「許可取得の障壁」です。加入していない場合は、申請前に手続きを済ませましょう。

 

申請手続きの流れ(ステップ別)

STEP 1:要件の確認
└ 経管・専技になれる人材が社内にいるか棚卸し

STEP 2:書類作成・収集
└ 役所での証明書取得、決算書の建設業法様式への組み替え

STEP 3:申請書の提出
└ 知事許可 → 管轄の土木事務所へ
└ 大臣許可 → 国土交通省の地方整備局へ

STEP 4:審査期間
└ 知事許可:約1ヶ月
└ 大臣許可:約3〜4ヶ月

STEP 5:許可証の交付・管理
└ 有効期間は5年。更新は3ヶ月前から準備を開始

「書類が複雑すぎる」と感じたら行政書士への相談も選択肢の一つです。費用はかかりますが、記載ミスによる差し戻しや時間ロスを防ぐことができます。

 


5. 業界団体・支援機関の活用法

中小建設会社が1社で情報を網羅するのは困難です。業界団体や支援機関を上手に活用することで、情報収集・経営改善・資金調達がスムーズになります。

 

建設協会(都道府県・全国)の活用

各都道府県の建設業協会は、地域の建設業者にとって頼れる存在です。主な活用メリットは以下のとおりです。

  • 最新の法改正セミナーに参加できる
  • 地域の入札情報や単価改定情報をいち早く入手できる
  • 同業者とのネットワークが広がり、下請・協力会社のマッチングにも役立つ
  • 災害時の復旧協定に参加することで社会的信頼が高まる

全国規模では「日本建設業連合会(日建連)」「全国建設業協会(全建)」などがあり、政府との交渉や業界全体の地位向上に取り組んでいます。

 

支援機関と資金調達サポート

機関名 主な活用シーン
中小企業基盤整備機構 経営改善相談、IT導入補助金の申請サポート
商工会議所・商工会 小規模事業者持続化補助金の相談、経営指導
建設業保証会社 前払金保証制度の活用でキャッシュフロー安定化
よろず支援拠点 無料の経営相談(全国47都道府県に設置)

 


6. 中小建設業の経営改善・最新動向

時間外労働の上限規制(2024年4月〜)への対応

2024年4月から、建設業にも時間外労働の上限規制が適用されています。これまでの「現場優先の長時間労働」は通用しません。

 

具体的に取り組むべきこと:

  • 適切な工期設定と余裕ある施工計画の策定
  • 施工管理のIT化(現場写真のスマホ共有・クラウド報告書)による残業削減
  • *週休2日制(4週8閉所)**の推進で若手の定着率向上

実際に、ICTツールを導入して現場から直帰できる仕組みを作った中小建設会社では、離職率が大幅に低下した事例が出ています。経営者としての本気度が問われています。

 

担い手確保・育成の実践ステップ

「人が来ない」「育たない」は建設産業共通の悩みです。以下の取り組みを段階的に進めましょう。

取り組み 内容
建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入 技術者の資格・経験をICカードで可視化。元請からの評価向上にも直結
資格取得の支援制度の整備 施工管理技士の受験費用補助で「専任技術者候補」を社内で育てる
採用広報の強化 自社のInstagramやYouTubeで現場の魅力を発信し、若手・女性の応募を増やす

 

労働安全の徹底が「会社の信頼」をつくる

建設現場での死傷事故は、会社存続を揺るがすリスクです。労働安全の徹底は義務であるだけでなく、元請からの信頼獲得・公共工事の受注にも直結します。

  • 安全衛生協議会の定期開催と記録管理
  • フルハーネス型安全帯など、最新の安全器具への更新
  • 建設廃棄物のマニフェスト管理(不適正処理は行政処分の対象)

 

経営事項審査(経審)でスコアを上げる

公共工事の受注を目指すなら、**経営事項審査(経審)**の点数(総合評定値 P点)が重要です。点数は「完成工事高・経営状況・技術力・社会性等」で決まります。

 

点数アップのために今できること:

  • 技術者の資格取得(1級・2級施工管理技士の数が点数に直結)
  • 社会保険の適正加入(未加入は大幅減点)
  • CCUSの活用や、ISO取得による加点の検討

 

i-Construction(ICT化)で生産性を上げる

国土交通省が推進するi-Constructionにより、ドローン測量・BIM/CIM(3Dモデル)・ICT建機の活用が拡大しています。「ICTは大手だけのもの」という時代は終わりました。小型ドローンや測量アプリは、中小企業でも導入しやすい価格帯のものが増えており、積極的に検討する価値があります。

 

 


7. まとめ・今すぐできるアクション

 

許可取得に向けた3ステップ

ステップ 内容
① 自社の棚卸し 役員・従業員の資格・建設業経験年数・財務状況を一覧化
② 不足の補完計画 経管・専技の要件が足りない場合、資格取得支援または採用計画を立てる
③ 申請書類の準備 社会保険加入確認 → 証明書類の収集 → 決算書の様式組み替え

 

迷ったら、地域の建設業協会や商工会議所に相談することから始めましょう。多くの場合、無料で相談に応じてもらえます。書類作成が複雑な場合は、行政書士に依頼することも賢い選択肢です。

建設業は、地域を支える誇りある仕事です。正しい知識を持ち、法令を守りながら一歩ずつ経営を改善していくことで、必ず強い建設会社へと成長できます。

 


よくある質問(Q&A)

Q1. 建設業許可がなくても、工事はできますか?

A. 税込500万円未満(建築一式は1,500万円未満)の「軽微な工事」であれば、許可がなくても施工可能です。ただし、近年はコンプライアンスの観点から**「許可業者しか取引しない」と定める元請会社が増えています**。事業の継続・拡大を考えると、金額に関わらず早めに取得することをおすすめします。


Q2. 許可の更新を忘れたらどうなりますか?

A. 有効期限(5年)までに更新しないと許可が失効します。失効後に500万円以上の工事を受注すると無許可営業となり、3年以下の懲役または300万円以下の罰金という厳しい罰則が適用されます。満了日の3ヶ月前を目安に準備を開始しましょう。


Q3. 一人親方でも建設業許可は取れますか?

A. はい、取得できます。個人事業主であっても、経営経験・技術力・財産的基礎(500万円以上)などの要件を満たしていれば許可を受けることが可能です。一人親方として元請から直接工事を受注したい場合や、500万円以上の工事を請け負いたい場合に特に有効です。


Q4. 「解体工事」をするにはどの許可が必要ですか?

A. 2016年(平成28年)の建設業法改正により、「解体工事業」が独立した業種として新設されました。以前は「とび・土工工事業」の許可で解体工事も対応できましたが、現在は原則として解体工事業の許可が必要です。すでにとび・土工工事業の許可を持っている場合でも、更新のタイミングで解体工事業を追加することをおすすめします。


Q5. 複数の業種の許可を同時に申請できますか?

A. できます。申請費用は業種ごとに加算されますが(知事許可の場合、1業種につき約9万円)、複数業種を1回の申請でまとめて取得することが可能です。会社の工事内容に合わせて、最初から複数業種を取得しておくと後々の手間が省けます。


Q6. 経営事項審査(経審)は必ず受けないといけませんか?

A. 公共工事を直接元請として受注しない場合は、経審の受審義務はありません。ただし、公共工事の受注を検討しているなら、受審→入札参加資格の取得という流れが必要です。また、経審のスコアは金融機関の評価にも影響することがあるため、民間工事のみの会社でも意識しておく価値があります。

 

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